写真と、カメラと。

写真とカメラと過ごす日々と、旅のこと。

個展|「ゆるりら」無事に終了しました

 5月29日~6月11日までの間開催していた、12日間の個展会期が本日無事に終了しました。ご来場いただいた皆様ありがとうございます。

緊急事態宣言が重なり来られなかった方もいらっしゃると思います。
でも、気にかけていただけるだけでとても嬉しくありがたいです。
(もう少し状況が改善されていれば良かったのですが。)
また、さらには関東以外からも温かく見守って頂きありがとうございます。

 

 今回の作品展は年末から開催したいと思っていたもので、自分でもこの時が来ることを心待ちにしていました。

 カメラの光盛堂Ⅱさんは、5年前に業界紙 写真速報さんからご紹介いただいて以来のお付き合い。
昨年6月に地域の皆様との交流を目的につながるギャラリーを開設されました。
手作りの空間とおっしゃっていましたが鑑賞スペースとして開放感あり心地よさがあります。

f:id:kkrg-kawloon:20210611230157j:plain

光盛堂Ⅱつながるギャラリー

 オーナーによる店内仕上げの作品プリントは、フィルムのように優しい仕上がりで今回のオールドレンズや多重露光作品にとても相応しかったです。
(私の作品は基本的に銀塩プリントです。)

f:id:kkrg-kawloon:20210611230317j:plain

こちらは手作り作品のリアル多重露光アクリルフォト

f:id:kkrg-kawloon:20210611230412j:plain

リアル版多重露光のアクリルフォト作品

 SNSを通じて会いに来てくださった方も、ハンドストラップLoopie目当てにお越しいただいた方も、オールドレンズの風合いをプリントで見たかったとおっしゃっていただいた方も、ありがとうございました。
実際にお話しできる機会が持てて嬉しかったです。

というか、見てくださっているんだなと言う実感が沸きます。

f:id:kkrg-kawloon:20210611230355j:plain


本当にたくさんの方と楽しく過ごすことができました。


―写真展を開催する場所が大事だ。

どこかのSNSでそんな書き込みを見ました。
作品のクオリティや立地、ギャラリーの知名度、扱っている作品・作家など複合的に発した意見だと思います。

もっともだと思いますが、少なくともこれからこの先それが全てとは思いません。
今回店内のギャラリーということもあり、写真をプリントする用事で訪れた店先で作品に触れられ、「こんな風にできるんだ、飾れるんだ」という意識が生まれていき、写真を楽しめるチャンスがある。

美術館やアートサロンのような佇まいでもなく、わざわざ出かける場所でもなく、誰もが写真に触れることのできる場所が身近に存在することは必要だとしみじみと感じました。
それは、カフェにコーヒーを飲みに行ったついでに見るのとはやはり写真への関心度が違うと思うから。

 

そして、
地域のお店にも物売りが中心だった30年間が終わり、モノからコトへという流れ。

小さくてワクワクする楽しい商品やカメラが並び、自分の部屋に招くかのようなギャラリースペースでは居心地の良さに皆話に花が咲き、その場にいる人たちの垣根はなく楽しそうに会話をしている。
私はそれを見ていることが幸せでした。

今求められているのはやはり「リアルタイム」と「人間味」
皆の笑顔が今回の写真展の答えだと感じています。

難しい状況の中でしたが、写真展を開催して良かった。


ちょうどコロナ禍の一年間で撮影したご近所フォト「ゆるりら」
その言葉のままに気持ちも緩やかにみんなも写真を楽しんでもらえたら嬉しいです。


さて、次へ。
写真展をやると、その時のやりたい気持ちや見せたかったものが心から切り離され、シフトチェンジができる。
目標もできてまた意欲もわいてきます。
これこそ、写真展をやる醍醐味。
やった人しか味わえない贅沢な時間。

ありがとうございました。
心より感謝を込めて。

f:id:kkrg-kawloon:20210611224601j:plain

また元気にお会いできる日を楽しみにしています。

※カートを引いて帰ったら旅に出たくなってしまった搬出日です。

 

新しいカメラ|PENTAX K-3 MarkⅢ

多くのPENTAXファンが待ち望んでいたAPS-C一眼レフフラッグシップ機 K-3 MarkⅢが発売になりました。

私もPENTAX100周年イベントでのお披露目から首を長くして待ちわびた一人です。

仕事柄、いち早く(いや、今回は発表前ギリギリ)から使用させていただきました。
レビュー記事はおかげさまで多くの方にご覧いただけたようで嬉しく思います。

shasha.kitamura.jp

 

つい数日前に書き上げたこちらの記事もぜひ併せてご覧いただけると幸いです。

shasha.kitamura.jp

 

記事に掲載しなかった写真も数点ご覧いただけると嬉しいです。

f:id:kkrg-kawloon:20210423234347j:plain

ペンタックス K-3 Mark III / smc PENTAX-A 50mm F1.2
風に揺れてふわふわ感が増しました。

 

オールドレンズでの撮影は、本当にフィルムカメラを使っているような感覚に戻ることができました。
また、レンズ固有の特徴がデジタルカメラによって魅力を増します。

f:id:kkrg-kawloon:20210423234610j:plain

ペンタックス K-3 Mark III / smc PENTAX 135mm F2.5

まるでソフトフィルターを使ったような柔らかさ。でも美しく発色する。
フィルムカメラだったら、こうは写らないなぁということが多かった気がしています。

f:id:kkrg-kawloon:20210423234919j:plain

ペンタックス K-3 Mark III / smc PENTAX-A 50mm F1.2

ちょっとピントが甘かったけど、このタイミングを逃したくなかった。
HDR調のデジタルフィルターも利かせています。

 

f:id:kkrg-kawloon:20210423235143j:plain

ペンタックス K-3 Mark III / smc PENTAX 135mm F2.5

眩しい日差しの下ではソフトフォーカスをかけてふんわり感を。

 

f:id:kkrg-kawloon:20210423235352j:plain

ペンタックス K-3 Mark III / smc PENTAX-A 50mm F1.2

今までだったら眠たい感じに映るガラス越しの撮影。

ハイライトからシャドーまで階調がしっかりしています。
こんなレトロな雰囲気は、モノトーンのウォームトーン(温黒調)で。

 

オールドレンズを使って撮影するときの流れと言うか作法というか、そういうものがとにかく〝写真撮ってる!〟という感覚で楽しい。これは体験した人だけが味わう楽しさともどかしさ。
昔って「これが当たり前だったなぁ」と。

 

f:id:kkrg-kawloon:20210423235851j:plain

ペンタックスK-3 Mark III/ HD PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited

デジタルフィルターの色抽出で2色選んでいますが、色分離が良くて鮮やかに出せました。モノクロの黒もしっかり。

 

私自身、デジタル一眼を持ち始めた20年近く前までAF使ったことなかったので、改めてフィルムのように一枚一枚の写真を丁寧に撮影することを意識しました。

フラッグシップ機といえば高速シャッター、動体追尾、顔検出…etc 利便性に頼り、何でも捉えられるように感じてしまいますが、それよりも忘れかけていたことを思い出させてもらえた気がします。

長く付き合って、いろんなものを撮って、自分らしく新しい撮影スタイルを見つけてほしいな。

そうな風に思ったカメラ。

PENTAX K-3 MarkⅢです。

 

発売日に手元に届いた皆さん、おめでとうございます。
これからどんな作品が生まれるのかとても楽しみにしています!

 

 

個展|ゆるりら ~The important things are invisible~

2019年の個展から約2年ぶりとなる、写真家こばやしかをる個展「ゆるりら」を開催いたします。

f:id:kkrg-kawloon:20210319224241j:plain

個展ゆるりら DM

誰もがそれぞれの立場で、自ら望まない力によって、様々な思いを重ねた2020年。

コロナ禍でありながらも、自然は時に逆らうことなく、季節は移り変わり、刻々と進む。そうした緩やかに流れゆく時間の中で「今」を撮ることを大切に思い、身近な環境で日々撮影した作品で構成し、現実でありながらも作家による心象を表現しています。

6年前にプロデュース出版した「ご近所フォトのススメ」(日本カメラ刊)のリバイバルとなる本作品展は、デジタル一眼レフ+オールドレンズの柔らかい視線と、多重露出で捉えた瞬きのような作品です。

ご近所フォトのススメの冒頭には、こんなこと書きました。


 シャシントリマセンカ?
 自宅で、路地で、公園で。
 せっかくなら・ちょっとそこへ・のついでにも写真を楽しみましょう。
 身近な場所が、想いもよらぬ素敵なシーンになる。

 カメラとあなたの良い関係。
 それが「ご近所フォト」です。

 

やっぱりこれが写真の一番の強みなんじゃないかと。

改めてご近所フォトの大切さを感じ、コロナ禍で自分自身と葛藤ししつつも、家族をはじめ、支えてくださる皆さんの見えない力や愛情を感じられたことから生まれた言葉〝ゆるりら〟

力を抜いてリラックスするの意味の造語となっています。

また、展示会場である光盛堂Ⅱつながるギャラリーは、街中の写真店という立場で改めてお客様とのコミュニケーションの大切さを共有することを目的に、昨年6月に店内に新設されたギャラリーです。


みんなそれぞれの立場で頑張ってるよね。

 

個展「ゆるりら」~The important things are invisible~

 会期:2021年 5月29日(土)~6月11日(金)※ 展示最終日16:00迄

 会場:南浦和 光盛堂Ⅱつながるギャラリー

 JR京浜東北線武蔵野線南浦和駅」徒歩5分

 〒336-0017 埼玉県さいたま市南区南浦和3−6−2

 TEL:048-882-0408

 月曜日~土曜日 9:00~19:00 /木・金は20:00迄営業

 定休日:日曜日

 

写真データの入稿はこれからですが、光盛堂Ⅱさんによる銀塩プリントの仕上がりも楽しみ。

小さな作品展ではありますが、私の原点に返るような写真展
ぜひ足を運んでくださると嬉しいです。


展示作品の販売、図録となるブックも限定数販売いたします。

 

ぜひ会場でお会いしましょう。

少し遠いかもしれないけど、こうした場所で写真を通じて会話をすることが私は一番楽しいのです。

 

 

 

ご近所フォトのススメはネットでお求めください。

新しいレンズ|XF27㎜ F2.8 R WR

f:id:kkrg-kawloon:20210319230927j:plain

FUJIFILM X-E4+XF27㎜F2.8 R WR

前回のX-E4と同時に使っていたレンズが、リニューアルされたXF27㎜F2.8 R WR
こちらもレビューを書かせてもらいました。
フードと絞りが着いただけでかなりカッコよさが増します。
本当にコンパクトカメラのような佇まいです。

 

人気で、すでに品薄状態。予約しないと購入できないそう。
すごいね。


実を言えば、レビュー記事にも書きましたが、私自身ほとんどなじみのないレンズでした。その理由は簡単。
寄れないから。

なので、そういう撮り方ではない逆転発想でいることがこのレンズの持ち味を活かすと言えるでしょう。

f:id:kkrg-kawloon:20210319231028j:plain

深度の深さと解像感はとても素晴らしいものです。

 

f:id:kkrg-kawloon:20210319231059j:plain

夕陽に照った石畳のリアルな感じ。
とてもよく伝わりますし、この撮り逃したくない一瞬が撮れるレンズなわけです。

もっと簡単に言ってしまえばスナップのためのレンズ。
サクサク小気味よく撮り歩く以外に考えすぎると上手く撮れないと思います。

無心になって撮る感覚。

f:id:kkrg-kawloon:20210319231125j:plain

クラシックネガの風合いが街中でのシーンにとてもよく似合います。

 

f:id:kkrg-kawloon:20210319231146j:plain

いいタイミング。これはモノクロームカラーで暖色に。(WC+に4くらいだったかな)

下町にはこのくらいの暖かみがあったほうが味が出てきます。

 

そして、少し絞っただけで文句なしに遠景までよく写る!
これは他のレンズで感じなかった描写力です。

f:id:kkrg-kawloon:20210319231202j:plain

 

髪の一本、一本までとてもシャープ
程よい距離でのポートレートの良さもこのニュアンスのあるボケ味がポイント。

ETERNAブリーチバイパスの色がぴったりとハマる美しいうなじに透明感が出ました。

f:id:kkrg-kawloon:20210319231221j:plain

 

他のXFレンズと比べると思い切った感じの写り。というようり振り切った感じを受ける写りのレンズ XF27㎜ F2.8 R WR

 

考えすぎずサクサク撮ろう。

それがいい。

そんなレンズです。

 

新しいカメラ|FUJIFILM X-E4

小さなカメラを持って歩くのは足取りが軽く楽しい。
まして晴れた日は写真を撮らない人でも外を歩きたくなるもの。

ホント、小さいって素敵。素直にそう思えるカメラX-E4

 

FUJIFILM Xシリーズの新機種、X-S10に続き X-E4のレビューを書かせてもらいました。ボディは黒を使用しているのですが、とにかく塗装が美しい。

機能面などはレビューにいろいろと書いたので細かいことは書きませんが、掲載しきれなかった作例を掲載いたします。

Eterna ブリーチバイパス/XC15 45mmf3.5-5.6 ois pz

Eterna ブリーチバイパスというフィルムシミュレーションは、X-T4から搭載されたのですが、これものすごい大正時代の写真を彷彿させます。
モノクロに彩色したみたいで面白い。

 

Pro Nreg.Hi / XC15 45mmf3.5-5.6 ois pz

そして、XC15 45mmf3.5-5.6 ois pzがとにかくよく写る。

15㎜(広角端)の開放的な広さとパースペクティブが気持ちいいんです。

X Aシリーズの頃にはさほど感じなかった描写力については「X-Processor 4」と「X-Trans CMOS 4」になったからでしょう。
相性抜群のレンズです。

Vlogする人には断然おススメします。

 

クラシッククローム / XF35㎜ R WR

薄暗い中でもサクッと撮れる心地よさ。

クラシックネガ / XF35㎜ R WR

クラシックネガも富士フイルムらしい色です。よく使っていたフィルムに近しい色なので懐かしさもあります。

 

Pro Nreg.Hi / XF35㎜ R WR

以前はアスティアをよく使っていたのですが、プロセッサーが変わってからPro Neg.Hiを愛用するようになりました。(ちょっと色は派手目になったので。)

人物にもこのフィルムシミュレーションをよく使います。


このあたり、富士フイルムの大先輩が作り上げた色なのですが流石だなと思わせます。

彼らの世代がいなくなった後の後継者はどうなるのかな。

私が口を挟むことでもないので余計な心配ごとのようですが、これは今後の深刻な課題です。

 

話は変わって、レビューに登場したストラップは私が作ったオリジナルハンドストラップ。小さいカメラに相応しいサイズ感で考えました。

かわいいよりもカッコイイが好きな私が考えたのでユニセックスでお使いいただけます。サイズも2つ用意。

Loopie コード編みハンドストラップ

レンズの付け根に収まりますので、邪魔にもならず。

今後ネットショップで販売します。
もう少しお待ちください。

こちらをチェックしててくださいね。

photo plus + (@photoplus5) / Twitter