写真と対峙する
初めて距離感をもって自分の写真を客観的に見られるようになる。
画像だったものが手に取れる形や、空間(ギャラリーなど)と相まって伝わるものになる。
それがプリントの良さです。
プリントしてはじめて作品が生きてくる。歩き出す。という感覚。
わたしのお教室や撮影会ではほとんどの場合、生徒さんたちにプリントしていただき講評をしていますが、プリントしてみると「やっぱりこれは自分でもいいと思えなかった。」と自分の写真を客観的に評価できるようになってきました。
それは写真のレベルには関係なく、誰もが抱く感覚です。
加えて人の目を介して初めて自分の思いが伝わるものになっているかを確認できるのです。
手元のスマートフォンやPCの中とは全く異なる見え方になって、さらに、自分の想いから距離が生まれたときに見えてくる写真と対峙する時間。
非常に重要な要素です。
この時間があり、また撮ることに返っていく。
以前プロラボ(プロのプリンターが写真一枚一枚を丁寧に手作業で仕上げていく現像所のことです。)の方がおっしゃっていた印象的だった言葉が、
「今活躍している写真家さんはやっぱりプリントを大切にしてるよね。」
ということ。
そう、わたしの周りの写真家さんたちは皆そのようにプリントを大切にしています。今、スマホ写真の中にある写真も、PCに眠っている写真も、一度プリントして見つめ直してみることをおススメします。お金かかるじゃん! そんな声が聞こえそうですが、一枚数十円~100円程度のプリントだって大きな価値がありますよ。
また、プリントといってもその方法は様々。デジタルカメラでの撮影(あるいはデジタイズ)によってプリント表現の幅は格段に広がりました。今、プリントできない素材ってほとんどないんじゃないかな。
ということで、最後は宣伝になってしまいますが、
プロラボ イーストウエスト代官山のご協力により、2019年4月1日(月)~12日(金)まで写真展を開催します。
スマートフォンで撮影した画像を写真印画紙以外の多様なメディアにプリントして展示。身の回りで目にするアレコレにプリントされ、展示の仕方も自由度が高いので表現方法の可能性としてぜひご覧になっていただきたいです。
スマホでもここまで出来ちゃう?!驚きとともに、プロラボを利用したことのない方もご来店のきっかけにぜひ。
【写真展】Smart Phone + Graphy □(SQUARE) | 写真家こばやしかをる / エンジョイフォトルーム
誰もが手にしているシンプルなカメラで撮影・加工した二人の写真家による日々の記憶です。
会期:2019年4月1日(月)~12(金)
時間:10:00~18:00(月曜~金曜)10:00~17:30(土曜)
※会期中7日(日)は休業
会場:イーストウエスト代官山
住所:〒153-0061東京都目黒区中目黒1丁目1-71
電話:03-3711-7521
■関連イベント
「スマホdeフォトウォークin代官山」
4月6日(土)14:00-15:45/16:00~ ギャラリートーク
参加費:5,000円(作品集のお土産付き)
参加者:20名先着順
プリントのことは話すと長くなってしまうので、また機会を見つけていろいろと書きますね。